心理療法の学び方
心理療法をどのように学んでいけば良いか考えてみます。

心理療法の雰囲気を掴んだとして、どのように心理療法を学んでいけば良いでしょうか。
個人分析
心理療法を行っていく上で、個人分析を受けることが役に立つと言われています。最低でも週に1回、可能であれば週に(連日で)2回以上心理療法を受けると良いとされています。このことにより転移を含む心の動きに取り組みます。
理論学習
心理療法を行う上で理論を知っておくことが役立つかもしれません。私としては、理論だけでなくその理論ができた背景を事例を通して理解できるテキストが最も理解しやすいかと思います。
スーパーヴィジョン
自分の事例を持つようになったら、週に1回はスーパーヴィジョンを受けることが望ましいです。しかしながら、心理療法の事例を持つことは日本では大学院の養成施設以外では稀です。というのも、心理療法が職場から理解されていないことが殆どだからです。職場の雰囲気に合わせているうちに心理療法から離れて職場の仕事をすることになってしまうことが多いようです。
3つの点をご紹介してきましたが、これらの点を日本で満たせる機関は1、2しか日本にありません。その上、アプローチの種類が限られていることや年齢の制限、学会での発表が必要となるように、学ぶ上でやりにくいことがあります。
心理療法を学びやすい環境を求めるのであれば、アメリカやイングランド、ドイツ、スイスなどで学ぶ必要が出てきます。これらの大学院やinstitute では上の点を兼ね揃えた環境をきちんと設けていることが多いです。学部卒か修士修了後に移住して学ぶことができます。機関によっては、博士号が必要な場所があります。
入学審査のためには2、3通の推薦状と英語の力(IELTS Overall 7.5程度)が必要です。もちろん、その土地の文化への慣れは必要になります。アジア圏であればもう少し文化が近いですが、英語で学べる機関はまだ見つけられていません(中国語ならありそうです)。
本気で心理療法を学ぼうと思う方は、学部生の時から将来に向けての準備を進めた方が良いかと思います。